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骨切りとは

骨切りとは

骨切り(こつきり)とは、骨格から輪郭を変える手術です。顔の骨を切除・移動することでフェイスラインを大きく変えることが可能です。他の施術と比べて痛みや腫れなどが強く、ダウンタイムが長くなる手術ですが、1回の手術でほぼ永久的に維持できます。

目次

こんなお悩みに

  • エラの骨格が張っている
  • 頬骨が張り出している
  • あごが長い、または短く引っ込んでいる
  • 口元が突出している(口ゴボ)
  • 受け口であごがしゃくれている
  • 一時的ではなく根本的にフェイスラインを変えたい

施術の特徴について

顔の骨の一部を切除する、あるいは切り離して形を整え、再度固定することで輪郭を変えることが可能です。医療用のヤスリで骨を削る場合もあるため「〇〇削り」とも呼ばれます。注射やプロテーゼ挿入などの、他の施術では根本的な変化が難しい場合に選択されます。
顔の表面から骨格は見えないため、手術前にCT検査や3D解析、切除のシミュレーションを行うクリニックもあります。術後には入院が必要な場合もあり、骨が定着するまで3〜6か月かかることが多いです。

施術方法

骨の切り方は部位によって異なります。また同じ施術でも目的によって切り方を変えるクリニックもあります。
代表的な骨切り方法は、以下になります。

・エラ切り/エラ削り

エラの原因となる下顎骨(かがくこつ)の突出したエラ骨を切除し、段差が残らないように医療用ヤスリで削ります。

エラ切り

・頬骨切り/頬骨削り

頬骨は、前面(体部)が張り出ている場合と、側面(弓部)が張り出ている場合があります。
前面だけの場合は頬骨の体部を削って整えます。
側面(弓部)の場合は出っ張っている頬骨弓部を切って後方にずらし、ワイヤーやプレートで固定します。
前面(体部)も張り出している場合は、その部分を削ります。

頬骨の構造
頬骨切り

・あご(オトガイ)切り(あご削り)

あごが長い場合は、あごの骨を水平に切り、中間部を切除した後に、先端の骨を上部の骨と固定します。

あご切り

あごが短く引っ込んでいる場合は、下顎の先を切って前に移動させて固定します。

前方移動のあご切り

・Vライン形成(おとがい幅短縮術)

Vライン形成とは、あごの骨を水平に切り、下の骨を垂直に3分割して両端の骨を上部の骨と固定する方法です。

Vライン形成

・セットバック(上下顎分節骨切り)

口元が前方に突出している場合、上あごと下あごの4番目の歯を抜歯し、前歯6本の骨を後方に移動して固定します。術後に歯のかみ合わせの調整が必要です。

セットバック

・ルフォー1型骨切り+SSRO(下顎枝矢状分割術)

口元の突出(口ゴボ)や受け口などの形を変える方法です。
ルフォー1型骨切りとは、上顎骨を水平に切り、前方あるいは後方に移動させて固定する方法です。

ルフォー

歯のかみ合わせを合わせるために、SSROも同時に行います。下あごの骨の一部を斜めに切り、前方あるいは後方に移動させて固定する方法です。術後に歯のかみ合わせの調整が必要です。

SSRO

施術の特徴まとめ

  • 顔の骨を切ったり削ったりして輪郭を変える手術
  • 骨の位置や状態によってさまざまな術式がある
  • 術後に入院が必要な場合が多く、他の整形手術と比べてダウンタイムが長い

施術の詳細

  • 施術時間

    2~6時間(手術の内容により異なる)

  • 施術回数

    1回

  • 施術間隔

    基本的に1回で終了

  • 価格

    400,000円〜3,000,000円(手術の内容により異なる)

  • 麻酔

    必要

  • ダウンタイムや副作用

    施術後に腫れや内出血が出ますが、2週間〜2か月ほどで徐々に引いていきます。
    違和感や感覚麻痺がおこる可能性がありますが、6か月〜1年で落ち着きます。

    〇想定される副作用・リスク

    赤み腫れ熱感傷口の炎症感染色素沈着内出血血腫傷跡肥厚性瘢痕左右差しびれ感覚麻痺噛み合わせの悪化視力障害など
    ※ダウンタイムとは、施術を受けて発生した肌の赤みやかさぶたなどが治まる期間のことをさします。
  • 留意点

    ・全身麻酔または静脈麻酔で手術を行い、術後は1日〜数日間入院する場合もあります。
    ・数日〜3週間は、顔をテープや包帯などで固定します。抜糸や経過観察のため、2~3回の通院が必要です。
    ・シャワーは当日より可能ですが、傷を濡らさないように注意してください。
    ・入浴は翌日から、洗顔は包帯除去後に可能です。

※以下の方は施術を受けることができない可能性があります。

  • 妊娠中あるいは授乳中の方

施術の流れ

カウンセリング
医師によるカウンセリングで、気になる部位や症状を相談し、治療方法を決めていきます。
当該治療が適応かどうか、ダウンタイム等についてもしっかり聞くことが大切です。
施術
全身麻酔あるいは静脈麻酔を行い、麻酔が効いたら手術を開始します。
アフターケア
傷口を保護、テープや包帯で固定します。2週間程度で包帯除去と抜糸を行います。なおクリニックによってアフターケアの内容は多少異なります。

よくあるQA

顔に傷が残りませんか?
ほとんどの場合は口腔内や耳横から切開するため、顔の表面には傷が残りません。一部の手術は顔の表面を切開します。頬骨切りは耳の下を切開し、SSRO固定時にエラ部分を切開しますが、わずかな傷跡で半年程度で目立たなくなります。
術後はしばらく食事ができませんか?
顔の骨を切る手術のため、術後すぐに口を大きく開けたり咀嚼することは難しく、数日〜3週間は軟らかいものや流動食を召し上がっていただきます。それ以降は少しずつ普通の食事に戻します。
術後の痛みが心配です
術後は鎮痛剤が処方されます。個人差がありますが5〜7日で痛みは軽減します。
術後すぐに働けますか?
術後は1日〜数日の入院が必要な場合が多く、腫れや痛みも強く出るため、退院後に1~2日はお休みすることをおすすめします。また、一定期間は力仕事や肉体労働は避けたほうが良いでしょう。