内服薬
避妊、生理痛緩和、月経周期改善などを目的に使用するピル(経口避妊薬)です。
想定される副作用・リスク
吐き気倦怠感頭痛胸の張り不正出血血栓症2,000~3,000円(1か月分/自費診療) 中用量ピル5,000円程度 アフターピル10,000〜20,000円
ピル(Pill)とは本来丸薬を意味しますが、一般的には女性ホルモンを配合した避妊薬の名称として使われています。避妊目的だけでなく、生理痛の軽減や月経周期の正常化など、女性特有のトラブルに対しても処方されます。一般的には婦人科や産婦人科で診察後に処方されますが、近年ではオンライン診療で処方するクリニックもあります。
目次
ピルは、卵巣でつくられる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が配合された薬剤です。服用することで脳が「排卵後のホルモン状態である」と感知し、排卵をストップします。排卵が起こらないため、適切にピルを服用すれば99.7%の避妊効果を得られます。
また排卵が起こらなくなることで下記のような副次的効果も得られます。
ピル処方は、服用目的や薬剤の種類によって保険診療になる場合と自費診療になる場合があります。
保険診療になるのは、月経困難症や子宮内膜症、PMSの治療薬として服用する場合です。LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)と呼ばれる超低用量〜低用量ピルが処方されます。
上記以外の避妊、月経移動や生理周期のコントロールなどの場合は、保険適用外の自費診療になります。OC(経口避妊薬)と呼ばれる低用量ピルが処方されます。
ピルは基本的には4週間が1サイクルになっていて21錠タイプと28錠タイプがあります。月経が始まった日から毎日1錠ずつ服用し、21錠タイプの場合3週間飲んで1週間休みます。28錠タイプの場合は、飲み忘れを防ぐため毎日服用しますが、最後の7錠は偽薬(成分が入っていない錠剤)です。その他にも28錠タイプで最後の4錠が偽薬のタイプや、連続投与といって2~4か月ほど生理をおこさせない内服方法もあります。医師とよく相談し自分に合ったピルの種類を決定しましょう。いずれにしても正しい服用方法を守らなければ効果を得ることはできません。服用をやめると服用前の状態に戻ります。
ピルには女性ホルモンの配合量によって種類が分けられており、使用目的によって種類が異なります。
ピルの種類 | 超低用量ピル | 低用量ピル | 中用量ピル | アフターピル (緊急避妊薬) |
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内容 | エストロゲン・3μg以下 | エストロゲン・30〜50μg | エストロゲン・5μg 以上 | プロゲステロンのみ |
主な目的 | 月経困難症や子宮内膜症の治療 | 避妊、月経痛の軽減、月経周期のコントロール、ニキビ予防など | 一時的な月経日程のコントロール、不正出血、月経周期のコントロールなど | 避妊に失敗した時やできなかった場合に緊急的に妊娠を防ぐ |
特徴 | エストロゲンの含有量が少ないため副作用が少ない | 幅広い用途で使用される | エストロゲンの含有量が比較的多いため、副作用がでやすい | 服用が早いほど効果があり、72時間以内に服用すると97〜98%妊娠を防ぐ |
薬剤名 | フリウェルULD、ルナベルULD、ジェミーナ、ヤーズ、ヤーズフレックス | フリウェルLD、ルナベルLD、シンフェーズ、トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ、マーベロン、ファボワール | ソフィアC、ソフィアA、ルテジオン、プラノバール、エデュレン | ノルレボ、レボノルゲストレル |
内服薬
避妊、生理痛緩和、月経周期改善などを目的に使用するピル(経口避妊薬)です。
想定される副作用・リスク
吐き気倦怠感頭痛胸の張り不正出血血栓症